私にとって「人の悩みを聞く」と言うことは
「私が生きる」ということそのものです。
美しいメッセージを添えるだけでもなく
優しく伴走するだけでもありません。
20年以上、私は人が一歩も歩けない姿に何度も直面しました。
毎日電話して「私は今日、どうやって生きていったらいいでしょう?」
そんな風に泣いている人の話を毎日根気よく聞いたことも1度や2度じゃありません。
未来をどうしたいか?
どうやって夢を叶えたらいいか?
それだけじゃなく、今日、どうやって生き延びたらいいか?
そんな人が数え切れないほどいるのです。
ヒステリックなお客様もいれば
大号泣のお客様もいます。
色々な依存症のお客様もいましたし、私が扱わなかったお悩みはおそらくないと思います。
悩みって、なんだと思いますか?悩みって、なんなんでしょうね?
私はこんな風に思うんです。
悩みはもちろんポジティブな側面もあります。
だって、どの人も良くなりたくて相談してくるのだから。
でも人はみんな両面を持ち合わせています。
だから悩みというのは「怖いくらいネガティブ」であるいうこと。
「深海・闇・沼」生きている間に絶対に避けることのできなかった
トラウマ級の恐怖だったり、今現在のドロドロした悩みだったり
人に言えない、解決策もわからない、誰かに聞いてもらいたい
助けて!
それが本当の意味の悩みだと思うんです。
そして悩みを聞くということは
「闇」「沼」という所を見てそれを聞き出して
解決の糸口を探る…普通の人なら見たくもない所を見ることが悩みを聞くということです。
何が入っているのかよくわからない沼に
ズボッと手を入れて…そしてその結果
「あ、長靴落ちてました!」そんなふうに笑って終わることもあります(もちろん例えです)。
なことも多いのですが
さらに大きな深い沼、闇、深海…
そこにお客様と潜っていくこともあります。(ごくたまに)
エゴ、苦しみ、不安、葛藤、怒り、妄想、叫びetc…
おおよそ人が持っていたくない感情を目の前で「人生劇場」のように見て、
そして解決しようと奮闘した20年以上…これが私です。
毎日毎日、24時間電話がかかり、メールやLINEが鳴り響き
そして「鑑定しすぎて、お金がなくなった」と言われることもありました。
(ボランティアじゃないのよ)
結婚してからの私は、仕事の仕方をグッと変えましたが
シングルマザーになった31歳から、再婚する51歳まで
私はずっと、このスタイルで仕事をしてきました。
だって、お客様と共に歩んだから…
誰一人、手を離したくはなかったから。
もうだめだ!そうやって落ちそうな人を、落としてなるものかと
必死で掴んで持ち上げて一緒に泣いた日々でした。
そしてこの仕事だけで、生きてきました。
だから私は自信を持って、胸を張っていえるんです。
「人の悩みを聞くことは、生きることです」と。
この仕事をしているとお客様の人生の「どん底」の状態で出会うことが多いんです。
でも、そんなお客様が「結婚報告」があったり
「妊娠報告」「離婚報告」そして長いお付き合いのお客様は
お子様の「合格報告」「就職報告」
人と関わって仕事をするって本当に素敵なことです。
仕事であまりに深く人と関わるせいか
プライベートは出来るだけ一人か家族かとなりました。
私が旅が好きなのも、きっとそのせいです。
物理的に距離を離して、違う角度から見ること、違う世界を見ることは
私の浄化にもなります。
悩みには、その人の根源があります。
いや、悩み方には人生が出ます。
人の道に外れていると世間で言われる不倫であっても
その人たちは苦しみ、嘆き、嫉妬し、そしてそれでも
愛情に真っ直ぐです。
生きることは、清廉潔白に生きられることじゃない。
そうでありたいと思いながら、それができないから
「罪悪感」に苦しんだりする。
私が今、頑張っている登校拒否の子供を持つお母さんに対するメニューも
多くのお母さんが「誰にも言えない悩み」「差別的な言葉への苦しみ」
「罪悪感」「朝の恐怖」etc…
可愛いのに、責めてしまう自分がいたり、
もうどうしていいかわからなかったり、
真面目な人ほど、苦しむことがわかるからなんです。
ニコニコ笑って、今も幸せでさらにもっと向上させる!
そういう仕事も素敵ですし、絶対に必要です。
でも私は、
一人で泣いている人に手を差し伸べたいんです。
昔も今もこれからもずっと…
だって、その人たちは希望の種そのものだから。
そして、ずっと泥臭い仕事をしている私。
それが私です。
自己紹介として完結させていただきます。
陽子
もし、いま一人で泣いている人がいたなら、どうか思い出してほしい。
あなたの中には、ちゃんと希望の種があるということを。